古事記注釈第2巻
- 作者: 西郷信綱
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2005/06/08
- メディア: 文庫
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天岩戸のエピソードが終わった。
昨日読んだ漱石の三人の読者は、
区分訳についてぼんやり考えた。
自分は仕事で文書を書くことがあるが、
自分は提出先の相手を頭に浮かべながら書く。
これが第一。
あとは、同僚だったり、後日、読むことになる同業者や関係者。
そういった人を想像しながら書く。
この本のあるような深い意図を持って、文書を書くことはないが、
第一の人なら、その通り理解して欲しいのでそれを旨に書くし、
同僚ならこっそり読んだ時に、
同じ場所や時間を共有しているから理解できる言外の意味を感じて欲しいから、
そういうことを念頭に書く。
それがその事実において、象徴的なことならなおさらだ。
後日読む人は、第一の人に近い態度で書くかもしれない。
たかだか一会社員が報告書を書くにもこういうことを考えて書くのだから、
おそらく漱石くらいの人はもっと意図するところを含んで
物を書いていただろうと容易に想像される。
だからなんなのだと言われると困るが、
そんなことをなんとなく考えた。
そして、それ以上考えが続かない。