研修で

警察の人が来て、東日本大震災で現場から逃げださなかった警察官について話。
警察も立派だけど、おれらもあの地震のあと、
食糧やガソリン買出しもせず、生まれたばかりの子供のケアも満足にできず、
福島の原発が爆発して放射に汚染された雪かもしれないって戦々恐々しながら、
外仕事したわけで、現場を逃げ出さなかったのは警察官だけじゃない。
違う部署の連中は、休みを取って、ガソリン入れた、風呂に入れた、買い物したなんて、喜んで話していて、
こちらは部署が部署だからなんもできなかった。
地震が一段楽したあとから、職場でそんな格差もあったので、何とかして欲しかった…
と、上司に申し合わせたら、休みを申請すれば受理するつもりでした…
なんて後だしじゃんけんでいくらでも言えるわい。
食う物、灯油燃料がなくて、家族3人、死ぬ思いしたっての。
頼りになったのは実家や仙台に来て知り合ったスキー仲間。
職場なんてなんの役にも立たなかった。


そんな部下もいることを考えず、自分は休みたいときに休んで
命令だけしていた当時の上司のことは一生忘れないし、
その後、仕えた上司も似たようなもんだってことで信用していない。
研修の人は上司が有事の際には真っ先に死地におもむけ、なんて言っていたけど、
うちの職場の管理職の心にどれだけ響いたんだろうか。
当時の上司に聞かせてやりたい。
あの地震があって、きれいごとはむなしくうつるようになった。
白々しいなぁ、と言う印象。